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ジャズ事始め [客の一人として]

これからジャズを聞きたい人のためのアルバム紹介。

(JAMAICAに感謝をこめて)



●ピアノ(p)

・Bill Evans “Waltz for Debby” 1961
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ジャズのベスト3に入る。

・Duke Jordan “Flight to Denmark” 1973
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彼の代表作。

●ベース(b)

・Bill Crow “From Birdland to Broadway” 1995
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作家になる前はジャズ喫茶のマスターだった村上春樹氏の推薦盤。ピアノレスのカルテット。

●ドラム(ds)

・Art Blakey “Moanin’ “ 1958
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ジャズのベスト3に入る。ブレイキーは東京でパレードをしたジャズマン。日本でパレードをしたジャズマンは他に聞いたことがない。

●テナー・サックス(ts)

・John Coltrane “Blue Train” 1957
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楽しいジャズが聞きたい人に。

・John Coltrane “Ballads” 1961,62
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彼の黄金カルテットによるバラード集の名盤。

・” John Coltrane and Johnny Hartman” 1963
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テナーと男性ボーカルの絶妙なバラード集。

●アルト・サックス(as)

・Paul Desmond “Take Ten” 1963
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大人のアルト。

・”Sonny Criss plays Cole Porter” 1956
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青空を突き抜けるような爽快なアルト。パーカー系統。チャーリー・パーカーはジャズ界の神様。

●バリトン・サックス(bs)

・Gerry Mulligan “Night Lights” 1963
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バリトンの名バラード集。

●トランペット(tp)

・Miles Davis “Cookin’ “ 1956
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マラソン・セッション4部作の一つ。

・Miles Davis “Kind of Blue” 1959
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ジャズのベスト3に入る。マイルスはいつもジャズ界の一歩先を行っていた。

●ギター(g)

・Wes Montgomery “Full House” 1962
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ジャズギターと言えば、ウェス。

●ヴィブラフォン(鉄琴)(vib)

・Modern Jazz Quartet(MJQ) “The Last Concert” 1974
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この4人の中では鉄琴のミルト・ジャクソンが主役。彼のリーダー作にも名盤がある。

●トロンボーン(tb)

・Curtis Fuller “Blues Ette” 1959
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トロンボーンはこれから入る。

●ボーカル(vo)

・Chet Baker “Sings” 1954,55,56
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男性ボーカルで最初に挙がる名前。

・”Sarah Vaughan with Clifford Brown” 1954
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エラ・サラ・カーメンの御三家の一人。

・”Helen Merrill with Clifford Brown” 1954
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通称、ニューヨークのため息。

●和ジャズ

・秋吉敏子『渡米50周年 日本公演』(p) 2006
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日本人のジャズプレイヤーの先駆けの一人。彼女の曲「ロング・イエロー・ロード」は有名。

・武田和命(かずのり)『Gentle November』(ts) 1979
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知る人ぞ知る、和ジャズのバラード集の傑作。

・渡辺貞夫『Bird of Paradise』(as) 1977
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フュージョンでないナベサダ。彼は本当はこれがやりたかったのではないか。敬愛するパーカーのためのアルバム。

・安富祖(あふそ)貴子『魂(こん)』(vo) 2005
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日本人だが、アメリカの黒人と肩を並べるようなソウルフルなアルバム。

人生の行き交う酒の席 [客の一人として]

ジャマイカにいたときのこと。 一度限りのお客さんと出会った。 共に酔っていた。曰く、

「君の代わりの人はいないんだ。君の人生は君にしか生きられないんだ。みんなそうだ。みんな自分だけの命を生きている」

この言葉にぐっときた。酒の席での会話は互いの人生の行き交う場だと思う。良くも悪くも。酒とは上手に、楽しく、付き合いたい。

山あり谷あり [客の一人として]

ジャマイカの常連客、Sさんに教わった。

「生きていれば調子のいいときやつらいときが何度もある。山あり谷あり。つらい谷のときに判断しないで、そこはじっと耐える。調子のいい山のときに判断しよう」

その日もSさんは元氣だった。

Mさんとの惜別 [客の一人として]

 Mさんが東京に立ってしまった。
 ジャズ喫茶「JAMAICA」の常連客。50代半ばの男性会社員。転勤である。
 先日は家でMさんにちなんだアルバムを何枚か聞き、その惜別に浸った。
 Mさん。ジャズを聞いて40年。「ジャマイカ」でジャズのことを教わった人。マスターと話すことが多かったが自分にも話してくれたことがあった。笑顔の絶えない人だった。高校生くらいの頃から「ジャマイカ」に通っていたという。
 「ジャマイカ」は今の場所に移って21年経つ。移転前はここからほど近い東映の映画館の地下にあった。その東映は今はもうない。Mさんが高校卒業後、大学進学や仕事の転勤で何度か東京へ行った。この何年かは札幌にいたため頻繁に「ジャマイカ」に訪れていた。そのため自分とも話す機会をもてた。マスターに、東映の頃からこの店に来ていたと言う客はいるが、マスターの記憶にない人もいる。だが、Mさんは東映の頃から覚えているという。札幌を離れてもたびたび店に顔を見せてくれたためとのこと。
 この人はオーディオにも関心がある。あるとき店のオーディオをこのブログに載せるため、ママさんにその名前を書いてもらった。自分はオーディオに疎いため、一度店に行っただけでは飲み込めず、マスターやママさんに何度か尋ねた。それでも理解できずにいた。そのときMさんも店に来ていたので、分かりやすくオーディオのシステムを説明してくれ、ようやくイメージをつかむことができた。
 Mさんは若い頃、本人の言う「ゴリゴリ」のジャズばかり聞いていた。「ゴリゴリ」でないのはジャズではないと思っていた。今のコーヒーショップでかかるような分かりやすいジャズではなく、メロディーがありながらも不協和音もあり、テンポも速い。そんな「ゴリゴリ」を好んでいた。バラードに目覚めたのは40歳を過ぎてからという。自分は逆に分かりやすいジャズから入りバラードもすぐに馴染んだ。「ゴリゴリ」が楽しめるようになったのはここ最近である。そのことを言うと珍しいねと言われた。
 そんなMさんと「ジャマイカ」で会うのが最後の日。自分はいつも通りの時間に着いた。ここのアルバイトのきれいな女の子も、勤務日でないのにMさんに会うために客になってかけつけた。ところが肝心のMさんが来ない。その女の子はもう来ないのかもと半分あきらめかけていた。時間は遅くなったがようやくMさんが来てくれた。聞けば送別会が13日続けてあり、今日も飲んで来たとのこと。本人が言うには、私を出しに周りの連中は自分が飲みたいだけだよと笑っていた。マスターは疲れた顔をしてるよといたわっていた。自分は今までお世話になったお礼にCDを渡した。Mさんは女性ボーカルも好きなので、ジャズではないがシェルビー・フリント『風の吹くまま』を差し出した。ジャケットを見て「おっ」と関心してくれた。東京でゆっくり聞かせてもらうよと受け取ってくれた。そして、自分の好きなマッカランを一杯ごちそうしてくれた。初めてMさんにおごってもらった。格別な味になった。CDを渡したことを喜んでくれたと思う。
 「ジャマイカ」でまた一つ大切な思い出ができた。








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自分がジャズに飽きない理由 [客の一人として]

 いくらジャズが好きでそればかり聞いていても、ジャズはもう聞きたくないと思うことが自分にはありました。それでもジャマイカに通っていました。するとまたジャズが聞きたくなるようになりました。

 店の方の人柄の良さ、いい音、様々なアルバム。理由はいろいろあると思います。一つのアルバムを15分か20分ほどじっくりと聞かせてくれるので、初めて聞くアルバムに出会ったとき、自分はここで聞いてからそのアルバムを買うかどうか決めています。

 もし自分がこの店を知らずに、一人でジャズの好みを深めようとしていたら、今までの何年かの間ジャズを聞き続けていただろうかと疑問に思います。少なくとも自分にとって。
 ジャズの雑誌やジャズ好きの友人の話だけでは、アルバムを買って失敗したと思うことが今よりも多いと思います。人が良いと言うアルバムと自分に合ったアルバムは必ずしも一致しないからです。その点、ジャズ喫茶は豊富なアルバムを自分の耳で聞けて、今何のアルバムがかかっているかすぐに分かります。同じアルバムでも、自分のプレイヤーで聞くよりもジャズ喫茶で聞くときの方が良く聞こえます。それでも、買い物で失敗することがかなり防げると思います。 また、アルバムの数が半端ではないので、店に行くたびに初めて聞くアルバムに出会います。そのため、店に通うほど耳が肥えてくるはずです。ただ店に行きさえすれば良いというのではなく、かかっているアルバムで氣になるジャズに出会ったとき、真剣に聞く態度も大切です。

 自分にとってのジャマイカ通いは、ジャズの楽しさを長く味わうための場所でもあります。

「JAMAICA」でもらった言葉 [客の一人として]

 マスターが何年か前に言っていました。
 「一所懸命働けば、誰かが見てくれる」
 それを自分はこの頃実感しています。懸命に働いているうちに職場の人間関係が良くなったためです。マスターにいい言葉をもらいました。
 また、常連客のSさんはこんなことを言っていました。
 「人のおごりのフルコースより、自分で稼いだみそラーメン」
 この言葉も自分にとって心に響きました。自分の稼ぎで楽しむことを改めて思い知りました。有り難い言葉です。
 二人とも自分より年が上なので、飯の数が違うとそれだけ人間としても違うものだと感じました。妻も子供もいるこの人達に言われると先程の言葉に重みを感じます。
 「JAMAICA」では喜怒哀楽を味わいましたが、あきらめずに通い続けて良かったと思っています。思い入れの強い店です。

耳を澄ます [客の一人として]

 自分のジャズとの出会いは「JAMAICA」との出会いでもある。
 「JAMAICA」の扉を初めて開けて以来、ここに通っていくうちにジャズを好きになった。そのうち自分でもジャズのアルバムを買うようになる。いつしか自分の持っているアルバムがこの店でもかかるようになった。リクエストをしたり、店の人と話していく中で自分の好きなアルバムを覚えてくれたためである。リクエストをしたことも忘れ、月日も流れ、いつものように店にいると思いがけず、黙って以前にリクエストをしたアルバムをかけてくれるときがある。こんなときは素直に嬉しい。家でもしばらく聞いていなかったので、黙って聴き込んでしまう。同じアルバムでも家で聞くより、この店のときの方が不思議と聴き入ってしまう。気がつけば真剣に、あるいは微笑んで聴いている自分がいる。これだから「JAMAICA」通いはやめられない。
 また、自分の好きなジャズの傾向を店の人が覚えてくれると、その傾向の今まで聞いたことのないアルバムをかけてくれる。店にかなりの数のアルバムがあるにもかかわらず、その内容を把握している店の人には脱帽である。
 店の人が自分の好きなジャズの傾向を知っていても、あえて違う傾向のジャズもかける。店の人が言うには、店にせっかくこれだけのアルバムがあるのだから、好きなジャズの幅を広げて欲しいとのこと。かといって強制はしない。あるジャズマンだけが好きなのであれば、それもいいと思う、とも言っていた。
 毎回店に向かうときに今日はどんなアルバムが聞けるのか期待に胸をふくらませる。
 ときに店の人や他の客と語らい、ときにジャズに酔いしれる。
 ここでは日常を忘れさせてくれるひとときがある。掛け替えのない時間だと思っている。


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